この時のくりこバザールは、ちょっと異常だった。
演者達の言葉を借りるとするなら、マルチバースへの扉が今にも開かれそうな状態となっていた。要するに、異次元と繋がる準備が整った状態である(大丈夫か?この説明)。
音がとにかく良すぎた(これは超優秀なPAさんのおかげでもある)し、何せエモが過ぎた。
ショルヘーノさんなんて自分の演奏の準備をしながらも「もう俺、ライブやらなくて良いでしょ〜!次マリさんで、終了でいいくらいだよ〜?!」と言っている。
クリノネ&かのんちゃんが良すぎて会場が感動に包まれた異空間と化していたので、お気持ちは分からんでもないが、私としては絶対にショルヘーノさんにライブをしていただきたい!!
なぜなら、この1週間、その為に生きていたのだから(キッパリ)!!!!!
クリノネの時もそうだったのだが、私は一番演者に近い真ん前を陣取って(そのせいでまたクリノネのお二人を緊張させてしまったらしい。すみません。でも近くで見たかったんです。好きすぎて滅)、最大限楽しむ気満々!!!!!!!
はぁ…ショルヘーノさんがめっちゃ近い。
かわいい…かっこいい…幸せ過ぎて早死にするかもしれない。いや…きっとする。
そんな事を考えていたら、MCも何も挟まず、突如、演奏が始まった。
一音目から、私は驚いた。
なんと、この日のショルヘーノさんは、一番最初に、「枯れたサボテン」を演奏し始めたのだ。
ショルヘーノさんも例外でははなかった。
「枯れたサボテン」は、普段のセトリでは終盤に持ってこられる曲だ。やはり今日、ここは何か普通じゃない。くりこバザールの中でいつもより何倍も幻想的に響く「枯れたサボテン」の音と、声。空気に切なさが混ざって、砂混じりの異国の香りの風が我々の間を吹き抜ける(気がした)。
やはり、ここでの彼の異名「異界の扉を開く者」に、偽りなし……!! まさにこの時、異界の扉は開かれた。
そこから立て続けに「マナ」、「やつい市」、「タリスマン」と、ショルヘーノさんから次々と繰り出される楽曲たち。

これは夢か?夢じゃなかったら何だ?
凄すぎる…美しく、儚く、かっこいい。
この時間が、どんどん終わりに近づいているのが信じられない。
ショルヘーノさんの幸せそうな顔を見ていると、心の底から「ああ本当に、みんなここに集まれて良かったなぁ」と感じた。しかし感激しながらもそこはギタリストちいひろ、師匠の手元を見るのをやめられない!! (本当はお顔も拝みたいし音にも聞き惚れたいしめっちゃ忙し💦)
そして、ライブ中盤に新曲「ガリバー」が演奏される。超絶技巧にみんな圧倒された。
凄すぎたので曲が終わってみんなが半ば呆然としていると、軽い感じでショルヘーノさんが、「ギターやってる人は、是非この曲をカバーしてください☆」と、言ってきた。
もちろん間違いなく冗談である。
誰ができるかい!と、突っ込むこともできずに呆然としている私に向かって、ショルヘーノさんは言った。
「ねっ☆」
私は、肩がビクっとなった。
カッコよすぎるライブも最後の曲「ランプマジック」を終え、即刻アツアツのアンコールを受けて、ショルヘーノさんは本当の最後の曲を演奏した。
それは「パクチー・デザート・オーシャン」。最近はライブの最初に演奏される事が多い。この曲はここ、くりこども飯店のランチのドリンク「パクチーラッシー」にショルヘーノさんが感動したことから生まれたものだ。

(パクチーラッシー、本当に爽やかでパクチー臭も全然せず美味しい。パクチー好きじゃなくてもハマる味)
ファンタジー激エモの中、ショルヘーノさんのライブは終わった。…終わってしまった。
私は今度こそ完全に呆然とした。…もう何も考えられない。何も浮かばない。
しかし、まだトリの風燕マリさんがおられる。
我々があまりにもライブを楽しんでいることに嫉妬したらしい異界の亡者によって(?)、この日くりこバザールのお手洗いの調子が悪くなってしまっていた。なかなか流れなくて個室から出られず、私はあろうことか、マリさんの演奏に遅れてしまった。
ただ、それでも、お手洗いの個室の中にいても、聞こえてくるギターと歌声は、素晴らしかった…!!
ああ、早くここを出て直に聞きたいぞ…😂
やっとお手洗いからの脱出に成功した私は、さすがに途中から最前に行くのが躊躇われて、少し下がったところで耳を傾けた。

既に目がバッキバキにキマっててカッコよすぎる。
ネットで見ていた時は「めっちゃデカいアコギで弾き語りしてる人」と思っていたけど、それは大いなる勘違いで、単にご本人が小柄でそう見えていただけだった。ギターの大きさは私の持ってるもの(とっても普通サイズ)と大差ない。
しかし、こーんなほっそりした方なのにも関わらず、神話が似合う幻想的な声とギターはパワフルで、エレアコ特有の嫌な感じもしない(ギターの音作りをしっかりしておられるんだと思う。後になって私は「エフェクターボードをちゃんと見せてもらえば良かった」と悔やんだ)。
ひとしきりみんなが神話の歌に聞き入ってから、マリさんは言った。(全部そうなんだけど、ここのMCは特にうろ覚えなので雰囲気で読んでね☆意味的には合ってるはずだけどもし違ってたらスマソ)
「ショルヘーノさん、やってくれたな!と思っています。なぜ、このスリーマンのトリが私なのか?! 緊張でやばいですが、今日、この場所を…約束の地とし、またみんながここに帰ってこられるように」
そして、次の曲のイントロに繋がる。
鳥肌が立った。これまでの流れの伏線回収が、見事に行われた瞬間だった。(クリノネやショルヘーノさんのSNSでしきりに「約束の地」という言葉が飛び交っていたのはこのためである)
こんなスピってるとも言える状況で、主催者であるショルヘーノさんに対して「やりやがったな…!!」と思わないトリはいないと思う。その役目を任される緊張が半端じゃない事も、想像に難くない。何せマリさんにとっては、今回が初の群馬県外への遠征なのだ。
でも、彼女なら何の問題もなくやってくれるとショルヘーノさんは分かっていた。
一観客にすぎない私にまで、その信頼は伝わってきた。
そこからマリさんは、美しい容姿からは想像も出来なかった、ダイナミックでアグレッシブな弾き語りを我々に見せてくれた。
超〜〜かっこよくて、見とれ聞き惚れる我々(この時既に「絶対CD買う」と決めていた)。
ショルヘーノさんはもしかして……すごい人を群馬から引っ張り出してきてしまったのでは……?
もちろん、最後の曲が終わっても観客からは熱烈なアンコールが飛び、アンコールもすんごく素敵な曲が演奏されて、感動の渦に飲まれながら、ファンタジックスリーマンライブは終演の時を迎えた。

私は思った。
今日ここに来ることができた、全ての要因に、感謝。
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それから、営業上手なショルヘーノさんの計らいで、みんなでまんまとフォーやカレーをを注文してワイワイしつついただいた😉くりこバザールの売上に貢献できた上に美味しいご飯を食べられて、まだ少しショルヘーノさん達と一緒にいられて、良いことしかない💕
その際、ひみつ森の常連さんとお話した。
びっくりしたのが、この不肖ちいひろを、皆さんが褒めちぎってくれたこと😭✨️
私はいつも凄い演奏者さん達に囲まれて、自分の演奏を「カスだな!」と思っていたというのに。(ぶっちゃけ今も間断なく思っているが。実際そうなんだもん)
私が以前全く上手くできなかった初披露の「クラーケン」(※ショルヘーノさんの曲)も「あれかっこよかったです!」と言ってもらい、たくさん褒められてあまりに嬉しいので、その場で次回のひみつ森での「クラーケン」リベンジ披露を決定してしまったw(おめでたい単純バカですよ私は)
そんなわけで、私個人的にも色んな世界と感情が交錯し、凄いことになった今回のライブ。
「ファンタジックスリーマンは帰ってくる___」
ショルヘーノさんのその投稿を信じ、私はいつまでもあの5人を待つだろう。
誰1人欠けることなく、また約束の地に、みんなが帰って来れる日を。

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